瀬戸内海の潮流

Seto island sea

今回は、瀬戸内海(沿岸部)の潮の流れについて、普段、生物観察で潜っている感覚を踏まえて、ご紹介したいと思います。🌊

瀬戸内海というと、こんな写真のような、小さな島々が浮かぶ穏やかな海を想像される方が多いのではないでしょうか?🏝

5月 新緑の瀬戸内海

実際に瀬戸内海は、年間を通じて、台風時期の太平洋や冬の日本海ほど荒れることはありませんが、潮が動く時間帯は、流れが速く、激流となることがあります。

原因としては、瀬戸内海一帯は島が多いために、水の通り道が狭いエリア(水道)が多く存在することや、外海の太平洋と瀬戸内海との間で潮位差が常に存在しており、水が流れやすくなっていることなどが挙げられます。

ある日の瀬戸内海の海面の様子

潮流が速いところでは、時速10ノット(約時速18km)にもおよび、自転車で走行するくらいのスピードで潮が流れます。🚲

自転車というと、大したことない感じかもしれませんが、海中にいると、水の塊全体が動くので、とても流れには逆らえません。
また潮流は、海底の地形の凹凸によっては、水が渦を巻く「反転流」や、海面に向かって流れる「湧昇流」などに姿を変え、翻弄することがあります。🌀

(一見穏やかそうに見える瀬戸内海で人が流されたり溺れたりするのは、この急流や流れの変化も原因のひとつと言えます。)

瀬戸内海で潜るときは、満潮時刻や干潮時刻などから、潮の流れる向きや強さを予想して、ルートを決めておくのがよいかと思います。

ある日の潮流の記録



もちろん遊泳時は、漁業者の方とトラブルにならないよう、漁場や船の経路等を確認しておくことも大切です。遊泳時の装備については、また後日紹介したいと思います。

今回は、瀬戸内海の潮流は時として激しく、複雑な流れとなることを紹介しました。
ありがとうございました。

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